ハイブリッドワーク 勤務地も居住地も自由に

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■交通費上限設けず会社が全額支給

日本生産性本部の第10回働く人の意識に関する調査によると、今年7月時点の自宅勤務の満足度は75.0%、コロナ収束後のテレワーク実施希望率は73.0%とともに高水準で推移しているが、実施率は16.2%と過去最低を更新した。アフターコロナを見据えて、各社がオフィス回帰を模索しているのは確かだが、リモートワークの余地を大幅に残す「ハイブリッド」型の働き方を導入する企業が増えている。

NTT(東京都千代田区)は7月1日から、リモートワークを基本とする新たな働き方を可能にする制度を導入した。リモートワークで業務が可能な組織を「リモートスタンダード組織」と定義し、当該組織の全社員区分に適用。制度開始当初は、国内主要グループ会社本体社員の5割程度が対象となる見通しだ。

具体的には、リモートワークと出社のハイブリッドワークを前提とし、制度適用者の勤務場所を「社員の自宅」に設定。会社の通勤圏に居住することは求めず、出社時の交通費は会社が全額支給する。社員本人の希望や業務内容に応じて、個人単位での適用や適用除外も視野に入れている。

NTTグループのリモートワークを基本とする新たな働き方の概要

ITサービスのMobilityTechnologies(東京都港区)は7月から、エンジニアやプロダクトマネージャーといった開発系職種を対象に、ハイブリッド型勤務を拡充する「オフィスフリー制度」の運用を開始している。

日本国内であればどこに居住しても勤務が可能で、出社の有無も自由に選択できる。仮に遠隔地から出社する場合は、出張とみなし交通費のほか各種経費の申請が可能。オフィスフリー制度を通じて今後は、居住地に左右されない優秀な開発系人材の採用を促進させる予定にしている。

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